映画レビュー【アオラレ】

久々にひどいハナクソ映画を観たので、思わず高校生の時にやっていたアメブロ以来約10数年ぶりにブログを始めてみたくなり今書き始めています。10数年ぶりに人にブログを書かせたくなるような映画ってどんなもんかと思いますよね。

 
はい。早速本日取り上げる映画はこちら。

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【アオラレ】 
グラディエーターの悲哀に満ちた戦士、ビューティフル・マインドで精神病を患う天才数学者を演じたあの稀代の名優ラッセル・クロウキチガイあおり運転ドライバーを演じる爆裂映画です。

 

〜あらすじ〜

息子を学校に連れて行く道中、信号が青にも関わらず止まっている前の車にひどくクラクションを鳴らしたところ煽られ耐性0の神ラッセル・クロウにブチギレられ、地の果てまで追いかけられた挙げ句、関係ある人からない人までどんどんラッセルに殺されちゃうというお話。現代社会において、まじでサイコなやつにクラクション鳴らしたら殺される可能性すらあるから気をつけようねという警鐘を鳴らす映画。

  

まず何がやばいって、アオラレって邦題のセンスが結構やばい。

【アオラレ】て、【サトラレ】のパロディかよという。いやサトラレてまず誰がそれわかんねん。いや仮にわかったとてどの層に向けてのマーケティングやねんという。

(※サトラレ: 自分の考えてる事が周りの人の脳内に直接伝わってしまうという、相手の思考を読み取るというよくあるエスパーとは真逆の最悪パターンのエスパー能力を持つ人々を描いた日本の2000年代初頭の漫画・映画です。余談ですが、私の母がこのサトラレという症状は本当に実在すると信じ込んでいたほどの天然ぶりで、子どもながらに爆裂引いたことを覚えています。)

 

はい、まあタイトルへの批判は置いといて、この映画、内容としてはキチガイあおりドライバーが理不尽にブチギレてガンガン人を殺していくっていうそれだけの映画なんですけど、もうとにかくあおりドライバーに襲われる主人公の女性の、その家族やその周りの全く関係ない赤の他人の巻き込まれ具合がほんとひどい。もはやそれを見るための映画みたいな感じすらある。なので登場人物を紹介しつつストーリーや見所を紹介できればと思います。

 


まず、物語に登場する人物は以下の通り。

(登場順)


■爆裂あおりドライバー(ラッセル・クロウ)

■主人公女性レイチェル

■レイチェルの息子カイル(戦略アニキ)

■レイチェルの弟(丸焦げスパゲッティアニキ)

■ガソスタ正面衝突アニキ a.k.a 711TPX

■マグカップ鼻血弁護士

■包丁ささり家賃滞納彼女

■ペシャンコおじい警察

■マスカラながら運転アネキ


はい、では彼らのことを順を追って説明していきますね。

 


■爆裂あおりドライバー(ラッセル・クロウ)

まずはやっぱこいつ、冒頭からいきなり何らかのトラブルだか逆恨みだかでどっかの家の夫婦を殺してガソリンで火をつけその家を爆破。爆破シーンを背に颯爽と車で走り去るという激ダサ演出で登場するキチガイ

その後レイチェルにクラクションを鳴らされたことに憤慨しレイチェルを追跡、レイチェルのスマホを窃盗、スマホの中にある情報で関係者を漁り次々に殺して行くというサイコパス

ちなみに、ラッセルクロウがこの映画のオファーを受けた際のインタビュー動画を見てみたんですけど、【俺は最初こんな役は絶対にやるもんかと思っていた。でもある時ふと思ったんだ、俺はいつから、やりたくない役をやらないような人間になってしまったんだろう?って。だから最終的には演じることにしたんだ。】みたいなカッコいいこと言ってましたが、いや、それで出た映画がこれかーい!という。マジで現実世界でも爆裂な男。それがラッセル・クロウ。そんなカッコつけていうほどの役じゃねえだろという。ちなみにラッセルは私生活でもすぐブチ切れることで有名で、ホテルの受付の人に電話が繋がらなかっただけでその電話機を投げつけるくらいのハイアドレナリンモンスターとしても有名。ジェイソン・ステイサムと対決してもらいたいレベル。

 
■ 主人公女性レイチェル

キチガイにクラクション連打したことで殺されそうになる本物語の主人公。映画前半にて、自分が何度も遅刻して約束を破ったのが原因でクライアントに愛想を尽かされ、もうあなたには頼まないわと言い捨てられてしまう美容師でもある。

なんならラッセルに【お前のスマホの電話帳の中から次に殺して欲しいやつを選べ】と追い詰められた際、上記の自分をクビにしたクライアントの名前を答えるという爆裂な価値観を持つ一面もあり。人間追い詰められたらそりゃ他人を、しかもちょっと嫌いな他人を推薦しますよね。自分も誰かにとってのちょっと嫌いな奴になってるのかもとか思うと震えますね。人に優しくなりたいものです。言うてますけどもね。はい。

 
■レイチェルの息子カイル(戦略アニキ)

息子のカイル。なんで戦略アニキかっていうと映画内でフォートナイト(っていう実在のゲーム)の戦略として、自分達が慣れているステージで1人がオトリとなりもう1人が隠れて敵を不意打ちするということについて語る場面があるんですけど、それがまた物語後半でラッセルを倒す際に実際に現実世界で使われるという地味に伏線となる発言をしていることから戦略アニキ。息子の割にマジで大して印象に残らない。ギリ戦略の伏線発言があったからあだ名をつけられたレベル。

 

■レイチェルの弟(丸焦げスパゲッティアニキ)

冒頭レイチェルが、痴呆気味の母には介護が必要。住んでる近所ですら迷子になるレベルなんだからとの発言に対して、すかさず、あそこら辺は路地がスパゲッティみたいに入り組んでるから俺ですら迷子になるよとの発言。もうこのスパゲッティの比喩が冒頭開始10分で出てきたもんだからこいつの印象がまずスパゲッティアニキとなりました。結局映画が終わるまでこの印象的なスパゲッティ発言を超えるセリフもないことからスパゲッティアニキ確定。

あと絶妙にこのセリフ自体が物語後半のあおりドライバーラッセルを倒す伏線となってるのがマジでいらない。そういう絶妙なギミックいらんねんて、そういう映画ちゃうねんからって心の中の松本人志も思わずツッコミ入れるレベル。息子カイルの戦略発言といい、絶妙にショボい伏線を入れて回収するというお行儀の良さがなんかこのアホな映画において余計にバカバカしく感じさせる一因となっている気がしてならない。まあ回収してくれないよりいいけど。

あ、丸焦げの由来は普通にちょっと焼かれるからです。

 
■ガソスタ正面衝突アニキ a.k.a 711TPX

レイチェルが立ち寄ったガソリンスタンドにて、ガソスタまで追跡してきたキチガイドライバーラッセルから車を出すまで守ってあげるよと名乗り出た親切アニキ。加えてキチガイの車のナンバー(711TPX)までチェックして伝えてくれるイケメン。その親切心が仇となりラッセルに車で吹き飛ばされ、その後道路の真ん中で四つん這いとなった状態の時に対向車に正面衝突されて即死 (享年33)(デスノートに書いてありそうな死に方だな。)

死ぬ前の最後の発言はもちろん【711TPX】。ロボットかて。

 
■マグカップ鼻血弁護士

離婚調停中のレイチェルの弁護を担当している弁護士。カフェでラッセルにマグカップで鼻を思いっきり殴られる。マグカップで殴られた瞬間にパリーンとマグカップがこれ以上ないくらいに綺麗に割れることから察するに、恐らく鼻マグカップ割り選手権の優勝者。その後ネクタイで首を絞められ首の後ろをテーブルナイフのようなもので刺されて死亡 (享年43)

 
■包丁ささり家賃滞納彼女

レイチェルの家に居候するレイチェルの弟の彼女。とりあえず映画冒頭でレイチェルにそろそろ家賃払ってと言われただけの存在。ラッセルに対抗しようとして包丁を構えたレイチェルの弟に誤って刺殺される。(享年24) 家賃払わない奴は刺殺されるという教訓を我々に残すために監督が生み出した悲劇の存在。

 
■ペシャンコおじい警察

映画後半のラッセルとレイチェルのカーチェイス中に偶然同じ道路にいた年配の警察。カーチェイスの最中レイチェルに助けを求められるが、ラッセルの追突攻撃でストップした直後、後続のタンクローリー車に潰され即死。(享年59) これと言った見せ場なしの神。

 

■マスカラながら運転アネキ

上記の警察のくだりの後も続くカーチェイスの最中、まさかの運転しながらマスカラを塗っているところを後ろから突っ込まれ、ヘッドレストに後頭部を強打した直後障害物に衝突し即死。(享年34) 流石に運転しながらのマスカラは激ヤバ。バチくそのヤンキーしかやらないことから、本作品中キチガイドライバーのラッセルに続いて2番目にDQN指数が高いとされている。

 

 

とまあ登場人物はこんな感じです。時系列で紹介して行ったので半ばダイジェスト本編みたいになってるので、最後は物語ラストの見どころを紹介。

 
〜ラスト〜

カーチェイスを振り切りなんとか実母のスパゲッティ・ハウス(スパゲッティのように入り組んだ迷路のような住宅街にあると弟に評されていたあの家)に命からがら逃げ込んだレイチェルとその息子カイル。

ラッセルともみ合いになり、何度も大の男に殴り蹴りを入れられるも決して気絶しない体力の高さを見せるレイチェル。ついには息子カイルが絞殺されそうになったその瞬間。

レイチェル【これがあんたへの礼儀よ!】という決め台詞とともに、ジャンピングしつつハサミをラッセルの左目にぶっ刺すという必殺技発動。普通素人が相手を倒す時にこんなヒーローみたいな決め台詞言う?!とか思うけど根っからのヒーロー気質なんでしょうか。まあなんやかんやで無事ラッセルを殺害。警察も駆けつけ事態は収束。めでたしめでたし。

さて家に帰りますかと息子と2人帰路に着くレイチェル。その帰り道、危険運転をするどっかのドライバーにまたもや怒鳴られ咄嗟にクラクションを押し返しそうになるも、すんでのところで思い止まる。

それに対して息子【良い判断だね。】と締めのお言葉。

この映画、クラクションは鳴らさなくても、観た我々に対して警鐘を鳴らしてくれる映画なのでした。ちゃんちゃん。(誰が上手いこと言え言うたんやby小籔)

 
〜総論〜

免許講習の際に全ドライバーに見せるべき映画。

 


この映画、見る前はあのラッセル・クロウだし、意外とデニーロのケープ・フィアー的な雰囲気を出してくれるのか?と少し期待してみてみたんですけど、殆どそこらのB級映画と変わりない代物でした。でもまあラッセル・クロウファンならお布施としてお金を払って見てみても良いんじゃないでしょうか。

まあ本当何の価値もない映画だけど、普通にエンタメサイコパス映画として頭空っぽにしてみる分には全然楽しめるので、友達とピザ囲んでコーラ飲みながらワイワイしてる時なんかに流したら良いんじゃないかと思います。

以上、ひっさびさに更新したブログの記事第一弾でした。(これ以上のハナクソ映画に出会わない限り結局今後も更新することなさそう。。。) 


もしかしたらモチベになるかもしれないのでコメントとか頂けると嬉しいです。では。